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野球による肩後ろの痛み

2011.10.22

市ヶ谷・飯田橋のカイロプラクティック・整体 ナナ・カイロ・クリニック

30代男性の症例です。野球肩もいろいろですが、今回は肩の後ろの痛みで来院された方のケースを紹介します。

<お悩み>
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学生時代野球部に所属していたが、社会人になってからは定期的にプレーする機会はなかった。半年程前に知人の紹介で野球サークルに入会。現在は週末に練習を行っている。

しかし、3ヶ月前から投球の最終域で肩の後面にひきつるような痛みを感じるようになる。普通にキャッチボールをしている分には問題ないが、遠投したり速球を投げると痛む。

接骨院で電気治療を受けていたが、あまり改善がないとのことで来院。

<所見・コメント>・・・・
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棘下筋1
触診を行ってみると、肩関節後面に位置する、棘下筋上に硬結(しこりのようなもの 図参照))が形成されているのが確認できました。これが痛みの原因だと考えらます。左側と比べても、筋が細くなり、かなりストレスを受けている模様です。

こ の筋肉は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ筋肉で、ボールをリリースした後(フォロースルー)、腕が前方に向かう力を制御するため、ひっぱられるような力にさらさ れる事になります。もちろん動作が大きければ大きい程その負担も大きいです。また、上腕骨や肩甲骨、そして体幹との連動性に欠ける場合、投球時の負荷を分 散できないため、今回のように一点にストレスが集中してしまう事があるのです。

肩関節に障害がおこる場合、スポーツ種目の特性なども含め様々な要因が絡み合いますが、往々にしてどなたにも見受けられるのが肩甲上腕リズムの崩れです。

肩 甲上腕リズムとは、上腕骨と肩甲骨の動きの比率を表したものです。例えば、腕を横に上げる場合(外転)、30度以降は、上腕が2度動くごとに肩甲骨が1度 上方回旋することで、最終的に腕を耳の横(180度)まで持ってくる事が可能になります。逆に言えば、肩甲骨の動きが悪ければ、肩を自由に動かすことが適 わないという事です。

今回の方は、この肩甲上腕リズムが顕著に崩れていました。外転テストを行うと、途中で腕が止まり、肩甲骨が動かなくなります。そこから腕を挙上しようとすると、肩甲骨がパコッと鳴って正常な位置から逃げてしまうのです。

胸筋の緊張一 番大きな原因は、胸筋群や腹筋群の緊張が亢進していることで、胸椎後湾が強くなり(猫背)、いわゆる巻肩と言われる上腕骨の位置異常をおこしている事でし た(図参照)。このような歪みは、関節の運動軸がずれているため、肩関節の正常な可動域が失われるだけでなく、日常的に肩甲骨をあまり使わないようになる ため、周辺の筋肉が硬化しやすくなります。

肩甲骨内転筋

今回も、肩甲骨と胸椎をつなぐ菱形筋や下部僧帽筋(図参照)の短縮により、肩甲骨の外方への動きが失われていました。

投 球動作においても、加速期~フォロースルー期には、肩甲骨が外方へスライドすることで、棘下筋などの肩後面の筋肉が過度に伸ばされるのを防いでいますが、 今回のように肩甲骨の動きが失われている場合、腕だけが前方にひっぱられるため、その間にある筋肉群がオーバーストレッチされてしまうのです。

また、体幹、そして股関節の動きが硬いことも、要因の一つと考えられます。

<治療・経過>
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胸筋群や腹筋群の緊張を緩和する事が必要ですが、今回の方の特徴は、腕立て伏せと腹筋運動だけは毎日欠かさず行うという事で、一時的にこれを停止してもらいました。偏った筋トレは、時に身体のバランスを崩す原因となります。特に、人体においては、後より前側の筋肉が短縮しやすいため、なおさら注意が必要です。

カイロプラクティック的には、下部頚椎~胸椎へのアジャストがとても有効です。これらに動きをつける事で、肩甲骨の動きや胸郭の柔軟性が格段に変わるからです。

棘下筋の硬結については、持続的に圧迫を繰り返す事で、少しずつ消失が見られましたが、明らかな筋力低下が認められたため、チューブを使用したリハビリをご提案しました。

ま た、体幹の動きが極端に硬いため、治療と平行して主に回旋系のストレッチを覚えて頂き、肩甲骨や上腕骨については、位置を修正するためのセルフストレッチ を行って頂くことにしました。今までの経験では、これらをしっかりやるかやらないかで改善のスピードがまったく違います。

2ヶ月間で5度の治療を行ないましたが、動きの改善→痛みが残る→痛みの消失→痛みはないが違和感が残る→違和感の消失。このような流れを辿りましたが、肩関節の症例としては比較的スムーズな流れと言えるかもしれません。

付け加えると、今回の方は、お話を伺うに食生活に乱れがあると予測できたので、そちらのほうも気を使って頂きました。それも治癒を早めた大きな要因かもしれません。良質なたん
ぱく質は筋の修復に欠かせませんから。

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